プリズムワールドについて考えてみた
こんにちは。ともき(@tmk_423)です。
前回の投稿からちょうど一週間。これぐらいのペースでなにかできるといいなあ、なんて思います。
さて今回は、以前反響をいただいたプリズムワールドに関する考察。
プリズムワールドは電子空間だという設定から、世界観を整理してみたやつです。
fusetter.comただその内容をコピペするだけでは芸がないので、今回は大幅に加筆・修正をしたリメイク版。
そなたシステムってどんなの? プリズムライブって結局何?など、色々な説明を追加した盛りだくさんの内容になっています。
Q. なんでこの記事を書こうと思ったの?
A. 音響監督が音響関係ない爆弾を投下したからです。
お答えします‼️
— 長崎行男 (@Kameari_Kanata) May 18, 2019
神1(Money mad God)♂
三宅健太=ペンギン先生(オーロラドリーム)
神2(Heartless Brain)♂
千葉進歩=ビビ(ディアマイフューチャー)
神3(Difficult Artist)♀
早水リサ=ラビチ(オーロラドリーム)
神4(Nasty Pkanner)♀
茜屋日海夏=神アイドル(プリパラ)
続きです。
— 長崎行男 (@Kameari_Kanata) May 18, 2019
神5(Company Slave)♂
鈴木千尋=クマ(プリパラ)
神6(Program Machine)♂
寺島拓篤=ウサギ(プリパラ)
神7(Music Factory)♀
久保田未夢=ポワン(アイドルタイム・プリパラ)
シリーズの全てを観てる人なら、あのシーン、マスコットの墓場を思い浮かべるかもしれませんね。
※以下、キンプリ・プリリズ全編のネタバレが含まれます。
※夢がねえなと思う人はバック推奨
- プリズムワールドは電子空間
- プリズムワールドを構成する者たち
- プリズムのきらめきとは
- プリズムの使者って何?
- プリリズRLで何が起こったか
- プリズムライブとはなんだったのか
- そなたプログラム時代
- りんね・シャインプログラム時代
- 如月ルヰ爆誕
- キンプリでおきたこと
- まとめ
プリズムワールドは電子空間
プリズムワールドは、ある種の電子的な空間。
プリズムショーとは、筐体の中に広がっているこの空間の力を借りて、イリュージョンめいたプリズムジャンプを含む様々な奇跡を起こすものーーそんな裏設定がオーロラドリームの頃から存在していたと思われる。
そこに「りんね」という媒体を通じて、多岐に広がるシリーズをパラレルワールドとして処理できるよう設定を組み上げたのが、レインボーライブあたりから(まあプリリズRLで終わったけど)
※なお、りんねの初出は、DMFからRLへの過渡期に発売された3DSの「プリティーリズム マイ☆デコ レインボーウェディング」。
ルート4で壁ドンするワケ『劇場版プリパラ』監督 菱田正和(第2回) | AniKo
その裏設定を全面に押し出してきたのがキンプリSSS4章の内容であり、突然この設定が作られたというわけではないということには留意。
で、あのゼーレみたいな板たちは、そんな電子空間を開発・運営する存在として(もともと存在していたかは知らないが)SSS4章から登場した。
音響監督の長崎さんのツイートにより、彼らには開発者として役回りが与えられていることが確定。
- 神1(Money mad God)♂ = プロデューサー
- 神2(Heartless Brain)♂ = チーフディレクター
- 神3(Difficult Artist)♀ = デザイナー
- 神4(Nasty Planner)♀ = プランナー(兼ライター?)
- 神5(Company Slave)♂ = 社畜
- 神7(Music Factory)♀ = コンポーザー
つまり、プリズムワールドとはプリズムショーというシステムの背後に広がる電子空間であり、ゼーレ達はその開発者にあたる。要はシンソフィア的存在が並行世界の秩序を握っているような状態。
一応言及しておきたいけれど、彼らは特定の団体や人物、特に製作委員会を揶揄したものではないと思う。今回のスッスッスも1クールアニメとしては異常なレベルの予算をかけて宣伝を打っているし、そもそもキンプリはavexの西さんやタツノコの依田さんを始めとしたスタッフの尽力があって成立している企画なので、上層部をここまで悪しざまに描く理由がなく、それ以前に符合しない描写が多い。
あくまで、ゲームとその運営という解釈で留めておくのが穏当と思われる。(なお後手後手の対応や納期との戦いなど、リアルな開発あるあるはネタとして盛り込まれている)
プリズムワールドを構成する者たち
プリズムの女神というのは、OSに相当して、全体の処理の一切合切を担う存在。「使者のそなた」と「女神のそなた」はおそらく別物。(単に人格部分を流用した?)
全てが電子的な機構で処理されると言っても、当然生身の人間に干渉するので、エージェントが必要になる。それがめが姉ぇ。まあSiriみたいなもん。(チャンのめが姉ぇは人間っぽい)
さらに多様なプリズムショーの機能を促進するためのアプリも必要で、それがマスコットたち。
とはいえ、そこは完全なAIではなく別個の生命体に委ねているようで、ペンギン先生みたいな俗物もたくさんいる。いわゆる下請け業者に、補助的な業務を任せている。
マスコットの役目は多岐にわたり、ペアチアみたいにコーチをするやつもいれば、ペアともみたいにプリズムライブのサポートをするやつもいる。ペアチャムは……シュシュかわいい。
そんな巨大部署なので、ピコック先生みたいな中間管理職が必要になるし、表彰制度もある。
よくあのメルヘンなプリズムワールドとの整合性は? っていう話がよくあるけれど、あれはブラウザ上で表示するウェブページのようなもので、きちんと装飾が施されているが、決して偽りの空間ではない、というのが正解だと思う。
なるちゃんを始め第三者に見せることがある程度想定されたゲスト空間だし、なんならマスコットたちのオフィスでもあるので、ちゃんとファンシーで快適な空間が設計されている。
板たちはプリズムワールドより上位の存在なので、わざわざチャラチャラしたプリズムワールド内で会話することは無く、多分skypeとかslackでやりとりしてる。だから、あそこだけ見た目が無骨で仰々しい。
マスコットの墓場はまんま「ゴミ箱」となる。シャインが封じられていたのも、似たような場所かもしれない。
プリズムのきらめきとは
で、プリズムのきらめきってなんやねんというと、ざっくり電源のようなものだと、ここでは考えてみる。
きらめきがないと、滑ることすらままならないので、重要な動力源なのだ。
そんな電力の源が、心のチカラなのだと思う。つまり、精神エネルギーをベースに動く巨大コンピューターが、プリズムショーの世界を作ってる。
ここが重要なのだけれど、おそらく電源には二種類ある。
一つは、いま述べた精神エネルギー。プリズムショーを行うのに必要な動力源。俗な話をすれば筐体における「コイン」と思ってもいい。
アニメの世界では、これがコインではなく心のエネルギーとなっている。これをいかに安定して確保するかというのが、プリズムゼーレたちの使命。
そう、プリズムのきらめきとは、我々の世界における課金なのだ。
そもそもホビアニとは、子供たちに課金を促すためのアニメだからね! 現実世界の子供たちは金を払えばオーロラライジングが跳べてしまうが、それではあまりに夢がないので、アニメでは心のチカラでオーロラライジングを跳ぶ。
で、もう一つの電源は全体の主要電源。筐体でいえばコンセントの方。
こっちは本来、外の世界から供給されることは想定していないのだと思う。
SSS12話の「世界を切り捨てた」は電源ぶっこ抜かれた状況。(サーバー5000個あるもんね。一個ぐらいウィルスに侵されてそうならシャットダウンするよね)
これを、ファンとの力で自家発電できるようにしてしまったのが奇跡の内訳で、秩序を作り変えてしまった。
ついでに、OSもアップデートして、女神も書き換えてしまう。
つまり、前者の精神エネルギーで、後者の電力も全部まかなってしまうという形に、世界の仕組みを書き換えた。かなりとんでもないことをやっていたのだ。
この圧倒的な量のきらめきをゼーレたちが放置するはずもなく……というのが今後の展開の肝になってくると思われる(無いとは言わせない)
プリズムの使者って何?
で、そもそもの精神エネルギーを安定供給できるようにするために生み出されたのが、プリズムの使者。
さっきの「課金」の例えを使えば「営業」になる。
他のシステムに比べて、人間に作用させなければいけない分、開発に試行錯誤があったというのが、SSS9話でのやりとりだと思われる。営業は人工知能で代替できないのだ。
なので、使者自ら表舞台に立つのというは、社員が重課金するようなものでコンセプト崩壊もいいところ。(宣伝のために多少プレイデモするのが理想)
使者自体のきらめきは他の世界から供給されているものと思われる。つまり、会社の予算で筐体を遊んでいる(なので、世界が切り捨てられると死ぬ)
このためのアンテナがフェザーで、使者たちのエネルギー源について考えてみたのが前回の記事。
なのでシャインやジュネみたいな思想に行き着くのは単純に設計ミス。
そして、黒字になるまでは運営が経費を補填するのと同じように、プリズムのきらめきが十分に広まるまでは、外部からきらめきが供給されていると思われる。
これを一定のタイムリミットまでに黒字化することが使者の使命。
タイムリミットが近づくと、外部供給が段階的にストップされ、最終的にユーザーの課金だけで賄うようにされる。
よってその時点できらめきが不十分だとプリズムショーができなくなる。
プリリズRLで何が起こったか
ジュネがやったのは、ランキング1位に運営側の人間が居座ったことで、実質的なユーザーからの供給が不足したという事態。
課金額の半数が運営からの金だったら、そりゃ、黒字とは言わんよねという話。
で、そのジュネが消えたことにより、見せかけの課金額が消えて、残りのエネルギーでシステムを運用することになってしまったのが、RL50話。
一気にプリズムのきらめきの供給が減ったので一時的にシステムがダウンしてしまった。
しかし、りんねの助力(gift)もあって、実はこの世界の精神エネルギーの供給は既に十分足りていた。
そのことを証明したのが蓮城寺べるであり、ジュネ不在の資金源でも運用できるようスイッチを入れたのが、彩瀬なる。
これによって、精神エネルギーの供給体制は完成し、ちゃんと動くようになりましためでたしめでたしというのが、レインボーライブの物語。
プリズムライブとはなんだったのか
プリズムライブとはペアともの力を借りて、通常ではありえない5連続以上のジャンプを跳ぶ大技。
なぜ、マスコットとフェザーの力がないとそれができないのか?
プリズムワールドからエネルギーを間借りして行うブースト機能がプリズムライブだ。
恐らく、板たちによって新機能「プリズムライブ」が実装されたのだが、それが本当にその世界のきらめきを増すものなのかわからない。
そこで、ペアともを派遣し、βテストをしてもらったのが、レインボーライブの話になる。氷室会長が熱心だったおかげで、プリズムライブは無事市民権を得ることができた。
荊りんねはプリズムライブ機能を元から有しているため、ペアともなしでもプリズムライブができる一方、アプデを拒んだ天羽ジュネはスタンなしでプリズムライブが跳べない。
当然、βテスト参加者だけがいつまでもいい思いをする訳にはいかない。
RL最終話にて世界に現れたマスコットたちは、なるたちのきらめきのおかげで大幅に黒字になった結果生まれたもの、だと個人的には思ってる。
βテストを終えて、正式にプリズムライブが実装されたのだ。
なので、他のマスコット達とは系譜が違うし上司もいない。多分、世界が切り離されてもそのまま動き続ける。
なお、ユウのプリズムライブはジャンプの回数や特典に寄与していない上に、マスコットもいないので、純粋にファンサービスとして楽器を生み出しただけと思われる。
ドラチやトラチもその一貫(トラチは世界分離後に誕生しているので)
そなたプログラム時代
ここからキンプリの話。
当初、プリズムの使者はそなたシステムにより運営されていた。
そなたシステムは、りんね・シャインシステムとは根本的に設計思想が違うと思われる。
神埼そなたは、オーロラドリームの世界で生まれ育ち、自らが頂点に立ったばかりか、天宮龍太郎と結婚し、りずむを生んでいる。現在使者の禁忌とされていることを全部実行している。
そして、阿世知今日子と出会うまでプリズムショーの存在を知らなかったので、運が悪ければ才能が開花すること無く終わっていた。
このことから、そなたシステムは子供として産み落とされ、運が良ければ才能が開花し、その世界の人々の憧れとなる。というガバガバなシステムで運営されていたことになる。
チート能力を与えたサクラを、本人の自覚なくその世界に放り込むイメージ。
天宮りずむが特別チート能力を持っていないことから、使者としての能力は特に遺伝しない模様。
これは一定の成果を上げたようで、滝川ケイ・北条コスモ・春音あいら・上葉みあ・氷室マリアなどの名前が成果物として名を挙げられている。
しかし、犠牲も多かったようで(というか、世界引っ掻き回しすぎ)そなたプログラムの次のプログラムが開発されることになった。
りんね・シャインプログラム時代
運に任せたそなたシステムと違い、りんね・シャインプログラムは明確な意思を持って営業をしてもらう。(りんね ver 1.01、シャイン ver. 1.01)
ここで初めてM型スタァの育成も視野に入れたということで、CallingsやLOVE MIXはプリズムの使者の恩恵無しでやってきたことになる。CGライブをするか否か、という違いなのかもしれない。
トラブル回避のため、恋愛禁止や表舞台に立つことの禁止などの掟が設定されたのはこの頃のことと思われる。
しかし、シャインはどうやら仕様段階でミスっていたようで、いきなり表舞台に立ってフィーバーし始める。
そのため、りんねにシャインの抹殺を命じる。
そんなりんねが籠絡されてしまったせいで、りんねはシャインを封印だけして自身は自己消去を繰り返すというバグが発生する。(りんね ver 2.01)
運営は、このことを把握せず、抹殺されたものと思い込んだ模様。
最終的には、りんねのメモリを消去して再開発することで(りんね ver 3.01)事なきを得て、シャインプログラムは黒歴史になった。
如月ルヰ爆誕
シャインを無かったことにしたので、当面、M型のスタァの育成はりんねにやってもらうことになった。
しかし、りんねはシャインの記憶が深層に残っていた影響か、恋愛体質になりやすく、天羽ジュネを始めとした恋愛トラブルが頻出した。(およそ8%のりんねとは結婚できたかもしれないぞ!)
そのため、M型スタァの育成にはやっぱり男性型の使者が必要ということで生み出されたのが如月ルヰ。
納期が短かったらしく、りんねの中身を流用したばかりか、あろうことか記憶を全て復元した。(すべての元凶)
ここで戻された記憶というのは謎が多い。
まず、りんねの記憶には2種類ある。全りんねが共有している記憶と、各りんねが保有している記憶だ。
ここで、シャインの記憶とハピなるの記憶がどちらに属するのかが問題。
りんねは基本的に、過去のスタァの伝説のジャンプを跳ぶ。オーロラライジングや、無限ハグエターナルなど。キンプラでルヰが跳んだ100%ぴゅあぴゅあアローもその一つと思われる。
これらのジャンプの記憶は、記憶を初期化しても跳べるため、プリインストールされた情報だと言える。これらのデータは、アプデの際に順次追加されていく。
ここで、「ハピなる」などの口癖は、全りんねにインストールされていると考えたほうが自然? もしこれが個別の記憶だとしたら、それを復元された如月ルヰは彩瀬なるたちのことを覚えていることになり、さすがに1年間何もしないのはおかしい。
そしてシャインに関する記憶も、全りんねが共有していたものと思われる。
これはりんねがいつ何体存在していたかという問題にもつながってくるのだけれど、りんねver 1とそのバグであるver 2は一個体しか存在していなかったと考える。つまり、テストモデルとしてエリア4989で活動させていた。
そして、このver 2のデータをベースに作られたver 3以降のりんねプログラムは軌道に乗り量産されていった。ジュネがシャインのことをうっすらと把握している様子なのも、そのため。
データを復元した際に、ver 2のデータまで復元してしまったため、如月ルヰはシャインを取り戻すことを目指した。
とはいえ、このあたりは不明瞭な点が多いため、全部憶測の域を出ない。続編で語られる日を待つしか無い。(無いとは言わせない)
キンプリでおきたこと
その後起きたことは、SSS9話と10話で説明されている通り。
ルヰは自身の恋を優先してシャインを目覚めさせるも、板たちにそのことを感知され、再び抹殺を命じられる。
ここで一切報酬を与えず「終わったら記憶消すからな」というブラックぶりをかましたのが、彼らの失態。そもそも恋心に気づいてすらいないと思われる。
そのため、ルヰはプリズムワールドを裏切った。
そんな裏切り者もいる上に、シャインが完全復活して暴れている現状を見た板たちは、エリア4989を放棄することを決める。
しかし、セプテントリオンたちが生み出したきらめきは、ファンをもきらめきで満たすことに成功し、プリズムワールドの存在抜きでも自家発電できるようになってしまった。
恐らく、スタァだけの課金で運営していたところを、観客たちも課金するように誓わせることによって、従来ではありえない自立運営ができるようになってしまった。
なんだか最後の後付映像で、この後の展開が待っていることも示唆されたけど、とりあえずはめでたしめでたし。
まとめ
プリズムワールドを「ユーザーに課金させるための運営会社」と思うと、一見複雑に見える設定もシンプルになった。長崎さんが公開した情報も、それらの設定を示唆している。
ここまで盛大に、並行世界と絡めてくるのは珍しいけれど、こういった「ユーザー課金」を「心のきらめき」に置き換えて、それを布教させる存在というのは、ホビーアニメとしてはかなり王道の部類。(女児向けだと女神や精霊、男児向けだと研究所や古代文明が採用されがち)
やけに神たちが人間臭いのも、そういった背景に由来するのかもしれない。
とはいえ、プリズムの使者の記憶周りではまだわからない部分も多い上に、見事秩序から独立したエリア4989は今後どうなるのか? 再度封印されたシャインの運命は? など続編での展開が期待されますね。(無いとは言わせない)