ともきんぐだむ

主にゲームやアニメなどの話題について、その時、考えたことを書きます。

サンシャイン池崎に学ぶ空前絶後の感想術

こんにちは。ともき(tmk_423)です。

 

突然ですが他人から作品をおすすめされたことはありますか?

自分では触れようとしてこなかった世界を教えてもらうことは、オタクをやっていてとても楽しいイベントの一つです。

でも、鑑賞後にどうやって感想を伝えようか、悩んだことはないでしょうか?

 

「面白かった~」では味気がない・・・

ちゃんと堪能したということを伝えたい・・・

でも、思ったことをワーッと詰め込んでも、何が言いたいのかわからない文章になる・・・

そもそも読解力に自身がなくて、変な解釈の間違い起こしてそう・・・

細かく語ろうとしたら、学校の読書感想文みたいな読む気の起きない文章になってしまった・・・

 

文章を綴るのって案外難しいこと。

自分の感じたことを率直に伝えつつ、なおかつ相手も喜んでくれるような、そんなスマートな感想を書きたいものです。

(連投やリアルタイムありきの感想については、ここでは考えない)

 

 

そんな時、登場するのはこの男~~~~~

https://59cd2a128650a97966673f22a9acf39d.cdnext.stream.ne.jp/img/profile/40000114.jpg

https://www.watanabepro.co.jp/mypage/40000114/

 

そう、サンシャイン池崎氏です。

人気お笑い芸人として、多くの番組で活躍中の彼ですが、現在キンプリ界隈では最強の新規として、感謝と尊敬の念を欲しいがままにしています。

この男、シリーズに造詣が深いというわけではありません。

4月8日に放送された事前特番で初めて作品に出会った、ガッチガチの初心者です。

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しかし、彼はたった30分のこの番組に出演しただけなのに、その後も放送日の翌朝には欠かさず最新話を視聴し、感想をツイートしてくれています。

それだけでも感激ですが、その感想が、あまりにフレッシュで的確であるために、エリートの中には「サンシャイン池崎の感想を見るまでが本放送」と思う方もいるほど、彼の感想は人々の心を鷲掴みにしました。

 

彼のような感想が書けるようになりたい……

そして彼のような感想を読みたい……

 

そう思ったので、彼の感想ツイートを分析し、技術を盗んでみることにしてみました。

 

Q. 打算で感想書くのはおかしくない?

A. これからの話は、プレゼントにおけるラッピングのようなものです。プレゼントの中身は損ねません

 

 

基本編 感想に必要な要素を抑えよう

実例を見ながらやっていく。

こちらは、キンプリSSS5話の感想。

https://twitter.com/ikezaki_YEAH/status/1128110838412337153

https://twitter.com/ikezaki_YEAH/status/1128110838412337153

https://twitter.com/ikezaki_YEAH/status/1128110838412337153

 この僅か1ツイートの中に、感想に必要な要素が全て詰まっている。

ダラダラと連投せずとも、良さを伝えることはできるのだ。

どんな要素が入っているか見ていこう。

 

①フルタイトル

オタクは自分の好きな作品が広く普及することを望んでいる生き物である。

なので、TL上の第三者にも伝わりやすいよう、フルタイトルがあると喜ばれる。

LINEなど私信の場合は不要だが、twitterなど公の場で感想を公開するならば、「私信」感が強くなる略称よりも、フルタイトルの方が親切だ。 

②全体の感想

感想術において極めて重要なこと。

それが「全体から細部へ」だ。

サンシャイン池崎の感想では、この原則が徹底されている。

逆に、この原則さえ理解してしまえば、今日はもうおしまい。

 

全体も細部も、両方感想には重要だ。

全体の感想だけでは味気がないし、かといっていきなり細部から語ってしまうと、気難しい感想に見えてしまう。(楽しめたのかな・・・? と不安になる)

なので、まず作品全体から感じた魅力について語るのが望ましい。

上記の例では、

ミナトさんのプリズムショーすごいじゃん!!!
電話してええぇ!!!

になる。

この回は、才能の無さに悩むミナトが自分の夢や目標を模索する回。

なので、「ミナトさんのプリズムショーすごいじゃん!」はミナトに対する最大級の賛辞であり、この回において最も重要な感想の一つ

ネタバレになるので詳しくは避けるが、「電話」もそれに付随する重要なツールの一つ。

 

全体の感想って、陳腐だし書かなくて良くない?と思うかもしれない。

しかし、作品というのは複雑なもので、全体を貫く筋は複数本あるし、全体の感想も多くのパターンが存在する

なので、自分にとってどれが重要と感じたのか、何が一番刺さったのかというスタンスを明らかにする、「全体の感想」を入れることは、素晴らしい感想の第一歩だ。

 

③独自の解釈

全体と細部の中間に位置するのがこれ。

だが、ここが感想の骨子となる。

とにかく、自分の感じた解釈を一つ書いてみる。

先程の例で言えば、これ。

みんなを照らす光になるって事はミナト自身も強烈に輝くってこと!

この解釈、オタクにとっても極めて新鮮なものだったことは、ひとえに池崎氏の天才性によるものなので、真似しなくても良い。ていうかできない

だが、たとえ陳腐なものであったとしても、自分なりに作品と向き合って出てきた言葉を、オタクは喜ぶ。それが、真剣に作品を見てくれた何よりの証だから。

なので、解釈は間違いを恐れてはいけない。

そのことを示すのが、7話のこれ。

PSとDCは作中に登場するブランドの名前なので、実はこれ盛大に間違っているのだが、それを責める人はおらず、むしろ大絶賛されるという現象が発生した。

なぜならば、作品を真剣に読み解こうとしないと絶対に出てこない感想だし、何より作品に新しい視点を与えてくれるものだからだ。(それにしても解釈が天才すぎるのは、彼の圧倒的適性によるものなので、真似はできない)

仮に変なことを言っていたとしても、それがあなたの感情であり、感性だ。

よって、間違いを恐れずに、自分の感じたことを言ってみる

それが感想をより豊かなものにする。

また、無理して難しいことを言わなくてもいい。

よくわかんないけどすごかった、も立派な解釈だ

受け取る側も広い心でそれを聞くように心がけたい。 

④最高!

これはオプショナル。

解釈の内容によっては、話が少し込み入ってしまって、感想全体の熱が衰えてしまうことがある。

そこで登場するワードが「最高!」

その解釈が、作品を最高なものに押し上げたということを、ここで改めて伝えるのだ。

感想のテンションを維持するための中和剤のようなものなので、中身は何でも良い。

「泣いた!」でも「すげえ!」でも「ハピなる!」でもいい。

このあたりのワードチョイスだけでも、自分の文章の色が出てくるので、好きなのを選ぼう。 

⑤小ネタ

濃厚な料理にはデザートがつきもの。

作中の細かいネタを拾うことによって、読後感がスッキリする。

6話の感想で言えば、「お子様ランチ」がデザートだ

何を言っているのか分からないかもしれないが、「お子様ランチ」はデザートだ

ここに入れる内容は、本当にちょっとした気付きでいい。

「○○くんがかっこよかった」みたいな小並感でもよい。

とにかく、自分の気になったことをちょろっと書き足す

これだけで文章の全体が締まってくる。

 サンシャイン池崎は天才なので、4話で誰もが気になるであろう「天然ガス」をスルーし、シマウマに着眼しているが、もちろん天然ガスでOK。

 

やってみた

以上の6つの要素を踏まえれば、実に読みやすく、かつ読み応えのある感想を作ることができる。

試しに桃太郎でやってみた。

「桃太郎(童話)」読んだ!

桃太郎がとにかく強い! イヌサルキジも皆かっこいい!!!

鬼という災厄に立ち向かうため、神は桃を川に流したのかな? イヌ・サル・キジとの出会いも運命! 最高!

おじいさんの芝刈りもっと見たい!

・・・・・・うん。

 

上級編 ネタバレへの配慮

一斉に多数に公開されるアニメやドラマとは違い、公開したての映画や漫画は、ネタバレにも配慮しなければならない

しかし、そこはプロの芸人サンシャイン池崎。ちゃんと映画と漫画はネタバレをしない感想をツイートしている。

 

 

ここでも、「全体から細部へ」の原則が徹底されている

つまり、「細部」の粒度を荒くすることで、感想の質を保ったままネタバレを抑えることができるのだ。

プロメアの場合、

オープニングからラストまで全力フルパワーの映像と音楽に圧倒されまくり

とやはり、全体の感想から入っている。

そして、今度は作品の詳細に立ち入るのではなく、全体の感想そのものを掘り下げることで、「全体から細部へ」の原則を貫いているのだ。

トリガー節全開!圧巻!

ずっとオシャレで、熱くて、カッコよくてうるさくて最高でした!

のあたり。「映像と音楽」の中身をここで詳細に説明することで、より作品の魅力を深く伝えている。

そして、「最高!」に相当する

凄すぎて泣きそうなる!

などの熱量を保つための語句が随所に配置されている。

最後にはキャッチコピーでもある(なのでネタバレではない

燃やしていいのは魂だけだ!

という「小ネタ」で締めている。

アクタージュの場合、小ネタはおろか、作中の内容について一切言及がないのでは? と思うかもしれない。しかし、

読み終わった時拍手したくなるほど

と、「感動のポイント」を深掘りしていくことにより、感想を立体的なものにしているのだ。

つまり、ネタバレに配慮していても「ざっくりした感想 → その詳細(ウリのポイント)」と感想を書くことで、ちゃんと自身の感動を表現できる。

 

まとめ

魅力的な感想は皆を笑顔にするんだ

自分の感じた素直な感想を、勢いのままに書くのではなく、「全体から細部へ」の原則を守って書いていくことで、感想の熱はより強くなる。

その工夫は感想を無機質なものにするのではなく、かえって有機的なものにしていくので、(彼が意識してやっているかは知らないけれど)サンシャイン池崎の感想ツイートを参考に、ブラッシュアップしていけたらなと思う。(なお、キンプリの感想をつぶやき始めて以降、彼の感想もまたレベルアップしてきている)

そして、彼の感想の凄さを知るためにも、KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-を見てください

 

余談だけど、この感想の書き方を自分の作品に当てはめれば、魅力的な告知の書き方にもつながると思っている

自身の作品のポイントを「全体から細部、そして小ネタ」でまとめることで、とてもワクワクするような告知になるに違いない。

 

この記事が、あなたのオタクライフを少しでも楽しくできるものになったら幸いです。

では!